No.257

Reach of the sky

十三年後
ふわっとした構想の未来編で、ランが犯という存在をどう捉えていたのか、自問のきっかけとなるような話。

経緯は省くけど、アリスに犯のベッドを使わせようとして一瞬ためらうんだよね。そのときに犯の話をしたら、アリスに「おとうさん?」と聞かれて「あ、いや、どうだろう…」としか答えられない。さらに「ずっとまってる?」と聞かれても、やっぱり返せない。

ランは家族を知らないから、家族というものが分からない。ヤブに「そういえば、お父さんって呼んだことなかった」とこぼすと、「そんなん殴られて追い出されてるだろ」と笑われる。「だよね」と同意するランを見ながら、心の中では「あいつは肯定もしないし、否定もしないかもなあ」と思ったり。

色々あってガムラン・基・アリスの面倒をみることになっても、ランには家族が分からない。特に「おとうさん」に憧れのあるアリスには、彼女の求める「おとうさん」として接してあげたくても、それができない。そういうときにヤブから「あいつがお前にしてくれたことを、あいつらにもしてあげればいいよ」と言われて、そこで自問する。

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ガムランと喧嘩して大泣きしたアリス。泣き止むわけないよね。だって、今だけは「おとうさん」をひとり占めできるんだから。

もともとはザイロンとダグの予定だったけど、彼女はこういうときは「おにいちゃん」に泣きつくんだよなあ。ダグ、どんまい。
ランは色気づいてパーマのひとつでもあててるかと思ったけど、微妙だな。おかげで描きこみに飽きているのが丸わかり。なんかこのくらいの歳にみんなパーマ始めるよね?私の周りだけ?理由は察する…


【2025.10.28 補足】

①年齢
13年後のランは29歳、アリスたちは6才前後。ランに彼女や奥さんがいないのは逆に不自然?とか、この歳で手のかかる子ども3人は大変(なので元々13歳前後だったけど、それはそれで思春期)とか、現実的な落としどころが難しい。
「迷いからの開放」という節目なので、誰かさんの十三回忌ともかけている。

②大哥
今になって、ランはタンキーを何と呼ぶのか問題。リチャの「師匠」呼びは、ランが真似るとギャグにしかならない。かと言って「さん」付けも違う…で、行きついたのがこれ。たぶん周りもこう呼んでる。トワウォと蒼穹の昴ありがとう。

③ヤブの考えてること
ラン視点なので削った。前に書いたことと似てるけど、彼の思考は彼だけのもので、描写は野暮だなと。

④ガムランと基
彼らが「おとうさん」と呼ぶことはないけど、思ってることはアリスと同じ。
ガムランはヤンキー気質で、勝手に飛び出しては問題を抱えて帰ってくるトラブルメーカー。基は物事を冷静に見るけど、三人の関係性に対してはそうなれない。たぶん一番年下。ヤブが基にドヤって説教?アドバイス?したら、見事返り討ちにされる…という使いどころのないネタもある。

⑤本編への帰結
課題は残しつつも、うまいとこ着地した感。引用のために恐る恐る読み返したら、言いたいことは一応わかった。
終わりが始まりに戻っていく構成を、ずっとLOADED(BOOM BOOM SATELLITES)呼びしてたけど、円環構造という言葉があるそうです。

⑥聴いてた曲
What do you mean? / Justin Bieber
逆張りなところがあったけど、有名になるだけあっていい曲が多い。くしゃくしゃの紙の時も聴いていたので、序盤のテンポがなんとなく似てる。

#ラン #犯 #ヤブ #アリス #ガムラン #基

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